蜜と蝶
あ と が き
【草寿×環編】最後までお付き合いくださり、ありがとうございます。
原稿用紙換算257枚。はじめて200枚超えした作品です。100枚の壁もなかなか超えられなかったのに…! 感無量です。自分で言いますが(笑) 嬉しい嬉しい!!!
内容は「立場逆転系」。私が王道の中で最も愛するものです。
しかしながら、この「立場逆転系」は立場逆転後、ヒロインがヒーローを受け入れる描写に説得力がなければ作品として宙ぶらりんになる。それ故、手を出したくても出せないジャンルでもありました。が、今回、「これならば私は納得できるかなぁ…」というものを思いついたので、一度チャレンジしてみようと書いてみました。書いている最中には「悲恋でもオッケイです」(むしろ草寿とはうまくいかせないで!)というお声を複数いただいたりしまして……。それは最もなご意見だったのですが、それでも最初のコンセプト通り、ハッピーエンドで書き上げました。完成後、どうだろう……とドキドキしておりましたが「ハッピーエンドで納得しました」というお声を頂けたので心底安堵しました。ありがとうございます。
草寿は最初、我儘で甘え上手な女を可愛いと思っておりましたので、環は相手にしていなかった(環はそれとは真逆ですからね!)。しかしながら無意識のレベルでは惚れていたのだろうなぁ。と、思います。だから離れて行かれると追いかけた。自分の気持ちさえもよくわかっていなかったという……。難儀男だ。反面で、環の方も、素っ気なくはされているけれど、やっぱり深い部分で呼応してしまうものを感じちゃってたのでしょう。それは二人にしかわからない領域のなので、周囲がいくら「どうして? 」と言ってもはじまらない。この二人はそういう奇妙な縁を結んでいると思います。
昔、とある占い師さんから聞いた話なんですが、「運命の人」というのは自分がどんなにバカをしても愛してくれる人なのだとか。そして、「運命の人」というのは「自分にとって」の運命の人と、「自分がその人にとって」の運命の人と、両方あるそうです。それが両方とも重なっている相手もいるんでしょうけど、草寿と環の場合は草寿にとって環が運命の相手なのでしょうねぇ。それ故、環はとても苦労しましたが。そら〜草寿は環を絶対離さないですよ。出会ったのが運の尽きみたいな(笑)。でもまぁ、今回の件で、草寿は環がかけがえのない人だと心底理解したので、今後は大丈夫かな、と。ぶっちゃけ、環は草寿じゃなくても大丈夫だけど、ああいう愛され方を知ってしまった草寿は環じゃないと無理ですからね。失わないように必死になるかな、と。はい、完全立場逆転しましたね(笑)。
それから、これはご感想メールにて教えてもらって知ったのですが(ありがとうございます!)、環が好きだと言っている「紫陽花」の花言葉は「浮気性」だそうです。知った時、笑った。環! それもう当てはまりすぎている…!(笑)。その後、花の色によって違うのかな? と自分でも調べてみると、「浮気性」の他にもう一つ「辛抱強い愛情」というのを見つけ……ここまでくると「怖っ! 」と思いましたね。全く狙ってなかったのに、これが俗に言うシンクロってやつですか? (違)。
と、色々書いてきましたが、最後までお付き合いくださり、本当にありがとうございました。本編ではあまり甘くならなかったので、今後、この二人の小話をいくつか書きたいなと思っております。そちらもお付き合い頂ければ嬉しいです。
ありがとうございました!
2010年5月25日 アナログ電波塔 管理人あさな
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